看護師にとって、3年は立場が変わるタイミング

3年目は、職場内での立場が変わるタイミングです。入職後の研修プログラムも3年を一区切りとしている病院が多く、研修が終わる頃には周囲からの視線が一人前の看護師としてみられるようになっているでしょう。
1年目は仕事を覚え、2年目は覚えたことを実践し、3年目は周囲の状況を判断しながら仕事ができるようになるものです。3年目になると、指示がなくても自然と次の行動を予測できるようになっているはず。スキルも高まり後輩も増えてきて、指導する立場に立っているでしょう。
これは転職して新しい職場に行っても同じです。相談者さんは、病院やクリニック、訪問看護ステーションなどいろいろな職場を経験されているようですね。
3年目は、それぞれの職場の「こうすべき」という仕事を覚え、ゆとりができ自分のやり方を模索する頃ではないでしょうか。仕事ができるようになると同時に、どうしても業務量や残業時間が増えてしまいます。
看護師としての立場が変わり新たな視点が生まれるのが、3年というタイミングなのです。
3年周期で転職する人は多いの?
実際に3年以内に転職する人はどれくらいの割合なのか、確認してみましょう。ちなみに「3年」は、即戦力と見なされるボーダーラインです。臨床経験3年以上を応募条件にあげている職場も多く、採血や点滴などの基本的な処置、夜勤対応、後輩への指導を一通り経験していると見なされます。
日本医療労働連合会が5年ごとに行っている「2022年 看護職員の労働実態調査」によると、現在の病院や施設の勤続年数が1年未満は5.9%、1年から3年未満は14.6%、3年から5年未満は12.3%です。*1
平均勤続年数は12.4年、同じ職場で働き続けている割合は多くはありません。職場内での立場が変わるタイミングで転職を考える人も一定数いるといえるでしょう。
3年たつと職場の疑問点が見えてくる?

長く続けられそうと思っていた職場でも3年たつとモチベーションが維持できず辞めてしまう、という相談者さん。仕事にゆとりが出てくる3年目だからこその悩みだとわかりますね。
あなたは、周囲をよく観察し気遣いのできる人なのではないですか?人間関係が悪い職場でなくても、多かれ少なかれ人とのやり取りで疑問が浮かぶ瞬間はあります。
上司が患者さんのことよりも経営者の意向を優先していると感じたり、求められている業務に対して評価されていると感じなかったり、きっかけはふとした瞬間のちょっとした出来事です。
自分の仕事に責任を持ち、理想の看護があるからこそ、職場のアラが見えて気持ちが落ち込んでしまうのかなと思います。患者さんにしっかりと向き合いたい人は、管理職の話が出始める3年周期で、気持ちが転職に向かってしまうのでしょうね。
看護師は求められる職場が豊富にある!
幸いなことに、看護師が求められている職場は豊富にあります。病院やクリニックだけでなく、介護施設でも看護師は大切な人材です。
厚生労働省の「令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」から看護師の勤務先を確認してみましょう。就業場所別にみた看護師の主な就業先の割合は、病院67.8%、診療所13.7%、訪問看護ステーション5.4%、介護保険施設等7.7%です。*2
看護師の求められる職場は、病院にとどまらず豊富にあることがわかりますね。「転職を考え始めるとすぐに次の職場がある」これは国家資格である看護師資格を持っている強みです。
いろいろな職場を経験することで、新たな分野の技術を取得しスキルアップが図れます。転職はネガティブなことではないのでは。
あなたは3年以上仕事が続かない人ではなく、豊富な経験を持ったどんな職場でもスムーズに仕事のできる即戦力の人です!
自分の不調に向き合えるのは自分だけ

長く働き続けるためには、ストレスを感じさせない環境は大切です。特に相談者さんのような40代は、心身ともに「揺らぎ」やすい時期に入ってきます。プライベートでも、子どもの成長に伴う変化や親の介護問題などが目の前にチラついてくるのがアラフィフ世代。
「このままの働き方で良いのかしら」「新しい技術にいつまでついていけるのかしら」どの年齢でも感じる不安プラス年齢的な問題も少しずつ表面化してきます。
若い時に苦労して身につけたスキルと資格を使って、自分に最適な環境を探す。看護師という職種だからこそできることです。
看護師の資格を使って自分の望む働き方をしよう!
看護師は、誰でもできる仕事ではありません。スキルや経験を十分に持っている人でも、大変なのは新しい職場選びでしょう。
看護師専用サービスのクーラ(CURA)では、看護師の短時間バイトを豊富にご紹介しています。看護師を必要としている職場を地域や時間に合わせてマッチングできるため、自分のライフスタイルに合わせた働き方で職場を選べるのが特徴です。
初めての職場でも安心して働けるように、各施設オリジナルの事前研修もご用意しています。自分の経験を生かせる職場を選べるクーラで、望む働き方を始めましょう。
*1 参考 日本医療労働組合連合会「2022年 看護職員の労働実態調査『報告集』」
*2 参考 厚生労働省「令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)結果の概要」