大阪で保健師として働きたいけど、自分らしくすごすためにはどのように働けばいいのか悩みますよね。子育てを優先しながら働きたい人や自分のスキルを活かしてバリバリと働きたい人などさまざま。パンデミックの発生や予防医学が重視されるようになり保健師の役割はますます注目されています。そこで今回は保健師としてスキルアップするポイントを紹介します。

保健師の仕事はどのようなもの?

看護師が「治療」をサポートするのに対して保健師は健康問題に働きかけ「予防」を行う専門家です。保健師の種類は4つに分けられます。すべての地域住民が健康な生活を送れるようにかかわる保健師の仕事についてみていきましょう。

行政保健師

都道府県や市区町村の保健所・保健センターに勤務する地方公務員で、公務員試験を受験して合格する必要があります。保健師の半数以上が行政看護師にあたり、一般的に行政保健師のことを保健師であるとイメージされる方が多いです。

配属場所によって仕事内容は異なり、難病・感染症対策、母子保健、精神保健福祉などが業務です。乳幼児から高齢者まであらゆる世代が対象になります。

地域住民に密着した仕事もあり、医師や看護師・社会福祉士・ケアマネジャーなど多職種と連携しながら専門的な役割を果たします。年間を通して中途採用や未経験者でも可能という求人募集がありますが年齢制限もあるため注意が必要です。

産業保健師 

会社や工場など企業に就職して従業員の健康問題にかかわります。従業員の健康診断や保健指導の実施、職場で発生したけがなどに対応。2020年度末の時点で産業保健師は保健師全体の約6.8%となっており、働く場所は多いとはいえません。募集人員も1〜2名のことが多く、倍率も高く狭き門です。採用条件に臨床経験を求められることがあります。

出典 厚生労働省 令和2年衛生行政報告例

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/20/dl/gaikyo.pdf

大阪府内には本社を構える老舗企業や大手企業の支社など多くの事業所があります。全国的にみても事業所数はトップクラス。モノづくりのまちとも言われる東大阪市は工場密度も高いことで知られています。

健康づくりのためにセミナーやイベントを開催するなどマネジメント能力も身につきます。職場環境の改善のためには人事担当者や管理監督者との交渉が必要なことも。専門職として役割を果たすことはやりがいにつながるでしょう。

学校保健師 

学校に通う児童・生徒や教職員の健康をサポート。保健室の先生である養護教諭は公立学校に設置するのが義務づけられており、保健師が公立の教育機関で働く場合は養護教諭の免許を取得する必要があります。

保健師資格のみで働く場合は私立の小中学校・高校や専門学校・大学などです。大阪は学校の数も全国レベルで多いため自分に合った職場がみつかる可能性も。学校が春休み・夏休みなど長期休暇になるときは仕事のペースダウンができるところもポイントです。

子どもたちの置かれる環境も複雑になっています。将来のある若い人たちに対して働きかけ、子どもたちの成長を感じられるのは手ごたえのある仕事です。

病院保健師

病院内にある健診センターやクリニックなど医療機関で働きます。病院で勤務するため最新の医療情報を知ることができ、保健指導にも生かせます。患者さんのお宅に訪問する場合や退院時の保健指導などを行うことも。仕事内容については看護師と兼務することもあるため職場に確認が必要です。

健康診断や人間ドックでは採血や検査の介助など医療行為が必要なこともあり、取得した看護師資格を活用できます。大阪府看護協会は採血の演習を開催しており、看護技術が不安な未就業者の方は参加することができます。

病院保健師は患者さんだけではなく医療従事者の健康問題にもかかわります。

保健師がスキルアップするための方法

仕事のやりがいにつながるような保健師がスキルアップできる方法をみていきましょう。

資格をとる  

国家資格や各都道府県が管轄する公的資格・民間資格などさまざまな資格があります。保健師がもっていると役立つ資格をいくつかご紹介します。

・介護支援専門員(ケアマネジャー)

・産業カウンセラー

・第一種衛生管理者

・労働衛生コンサルタント

・養護教諭

・公認心理師や臨床心理士など

他にもたくさんの資格があります。

自己研鑽をする 

職場内外の研修会に参加することはスキルアップにつながります。大阪府看護協会開催による保健師交流会は他の職場で働く保健師との意見交換ができ、参加することで活動の幅がひろがります。大阪府国民健康保険団体連合会は「大阪府在宅保健師の会」を設立。常勤で勤務していない保健師が会員となり、地域住民の健康づくりや会員の交流活動を行っています。

保健師の仕事にはデータの収集・管理など事務作業も多いです。パソコンスキルの向上が仕事に役立つでしょう。専門誌を読み最新情報を得ることも知識が深まります。

病院で看護師として働く

保健師としての方向性が決まらないときは看護師として働き、スキルを磨くこともひとつの方法です。さまざまな現場で看護業務を行うなかで自分の興味がもてる分野に気づくこともあります。

病院での仕事は看護技術が習得でき、緊急時やけがの対応などが学べます。医療現場で働くことは今後のさまざまな活動に役立つでしょう。

まとめ

保健師には行政保健師・産業保健師・学校保健師・病院保健師の4種類あることがわかりました。

資格の取得や自己研鑽をするなど仕事でやりがいを感じるために保健師がスキルアップする方法もご紹介しました。保健師としての方向性が決まらないときは看護師として経験をかさね、なりたい保健師をさがす方法もあります。

ぜひご自身に合った働き方をさがしてみてください。