最近、大阪府の街中でも外国人旅行者などを見かける機会が増えていますよね。急な病気やケガなどで病院を受診する外国人も多く、看護師が英語で対応する機会は増えています。少しでも英語などの外国語を話せるのであれば、スキルを活かせる職場で働くことで高収入を期待できるかもしれません。今回は、看護師が英語力を活かして働ける大阪府の職場についてご紹介します。
英語が話せる看護師の需要が増えている!?その理由は?
英語などの語学力のある看護師を求める職場は増えています。
その理由として、日本に在住または旅行などで訪れる外国人が増えているからです。
日本に住む外国人数は、2022年に300万人を初めて超えて過去最高となっています。中でも、大阪府は全国3位に在日外国人が多い地域です。*1
旅行などで日本を訪れる外国人数は、コロナ禍前の人数までは回復していないものの2022年末頃より急激に増えています。
そのため、予期せぬ体調不良などで病院を受診する外国人患者もおり、スムーズに診療するためには語学力のある看護師が求められています。
*1 出典:出入国在留管理庁 令和4年公表資料
看護師が英語力を活かして働くなら、どれくらいの語学力が必要?
英語が話せるといっても、ネイティブレベルで話せる必要はありません。
一般的には、「中級以上の英会話ができればOK」と書かれている求人が多いです。具体的には「TOEIC600点以上」「英検準2級以上」「会話力では日常会話レベル」の英会話ができれば問題なく対応できるでしょう。
また、病院などで使用頻度の高い医療・看護用語を知っておくとよいでしょう。
大阪の看護師が英語力を活かして働ける職場
看護師は、大阪府にある以下のような職場で語学力を活かして働けます。
- インターナショナルクリニック、トラベルクリニック
- 空港クリニック
- 外国人患者を多く受け入れている病院
- 美容クリニック
- 外資系企業の医務室
- 治験コーディネーター
- インターナショナルスクール、プレスクール
- ツアーナース
それぞれの特徴を詳しくご紹介します。
インターナショナルクリニック、トラベルクリニック
インターナショナルクリニックは、外国人患者の診察や健康診断などを行います。英語を使う機会が多く、自費診療にも対応しているため高給与が期待できるでしょう。
大阪府では梅田近辺に多く、以下のようなクリニックがあります。
- ボークリニック インターナショナル
- ラッフルズメディカル大阪クリニック
- イークリニック
- よどやばしメディカルクリニック
トラベルクリニック(渡航外来)は、海外に渡航する日本人・外国人を対象に必要な予防接種や診断書作成などを行います。一般的な診療科とともに渡航外来を設けているクリニックが多いです。
これらのクリニックでは、海外の感染症や予防接種などの知識を高められます。
空港クリニック
空港に併設しているクリニックでは、外国人旅行者・ビジネスマンが多く利用しているため、英語を使う機会が多いです。
基本的に軽症の患者さんのみに対応し、重症の場合は提携する大規模病院へ搬送します。
大阪府には2つの空港クリニックがあります。
- 関西国際空港クリニック
関西国際空港クリニックは近畿大学病院附属のクリニックであり、勤める場合は近畿大学病院の所属となります。
- 大阪国際空港メディカルクリニック
大阪国際空港メディカルクリニックは、一般財団法人 豊中市医療保健センターが運営する医療機関です。
英語力を活かせる職場ですが、給与は一般的なクリニックと同程度です。欠員が生じた場合のみに募集が出るため、転職を希望する人はこまめに求人を確認しましょう。
外国人患者を多く受け入れている病院
病気やケガをした外国人患者を多く受け入れている病院では、英語を話せる看護師は即戦力になる可能性があります。
大阪府では、外国人患者受入れ拠点医療機関として以下の6施設が指定されています。
- 大阪大学医学部附属病院
- 大阪赤十字病院
- 大阪公立大学医学部附属病院
- 吹田徳洲会病院
- 岸和田徳洲会病院
- りんくう総合医療センター
これらの医療機関は、外国人患者の受入れ体制を審査・認証している一般財団法人 日本医療教育財団のJMIP認証も受けています。
英語が話せるという点で手当の支給はあまり期待できませんが、病気やケガで不安を抱える外国人患者をサポートすることでやりがいを感じやすいでしょう。
美容クリニック
日本の高度な医療技術を求めて、美容皮膚科や美容外科を受診する外国人が増えているため、美容クリニックでも英語力を活かす機会があります。
語学力のある看護師は優遇されることが多く、給与に特殊業務手当がつくクリニックもあります。美容に興味があり、英語力を活かしたい人に向いています。
外資系企業の医務室
医療機関以外では、外資系企業の産業看護師として働くのも一つの方法です。
外資系企業の産業看護師は企業の医務室等に勤務し、社員の健康診断や病気・ケガへの対応、労働環境やメンタルヘルスへの対策などを行います。
社員への対応が必要であり、英語を話せると採用に有利です。ただし、募集は頻繁にある訳ではないため、こまめに求人を確認するとよいでしょう。
治験コーディネーター
治験コーディネーターの仕事は、英語に接する機会があります。
治験コーディネーターは、新薬の有効性や安全性を確認するための治験において、製薬会社と担当医師・患者さんの間に立って調整します。
医師や患者さんの対応に英語力は必要ありませんが、英語の文献や薬の説明文を読む機会があるため、英語の読解に抵抗がない方が望ましいです。
インターナショナルスクール、プレスクール
インターナショナルスクールやプレスクール(保育園)でも英語力を活かして働けます。
仕事内容としては、子どもの体調管理や衛生指導などが主な業務です。また、保育士の補助業務を行うこともあります。
求められる語学力は高くなく、子どもと触れ合うことが好きな人にはおすすめです。
ツアーナース
ツアーナースは旅行などに同行して英語力を発揮できる仕事です。
具体的には旅行やスポーツ合宿などに付き添い、ケガや急病人が出た際に応急処置や医療機関への搬送を手配します。
ツアーナースは基本的に単発の派遣業務。求人は時期によって波がありますが、いろいろな場所を訪れながら外国人旅行者のサポートができるでしょう。
大阪の看護師が英語力を活かせる職場を探す方法
大阪で英語力を活かせる職場を探すためには、いくつかのポイントを知っておきましょう。
- 効率よく探すなら転職支援サイトを活用
今回ご紹介したような英語力を活かせる職場の大半は、求人が出ることが頻繁にはありません。欠員が生じて求人が出るタイミングを逃さずに応募したいところです。
効率よく求人を探すためには、転職支援サイトを活用するのがおすすめです。医療機関であれば看護師向けの転職支援サイト、企業であれば一般的な求人情報サイトに複数登録しておくと、最新の求人情報をいち早く知ることができます。
- ぜひ働きたい職場があるなら直接応募
ここで働きたいという職場があるなら、直接応募することも可能です。職場のホームページに求人情報が掲載されている場合もあるため、こまめに確認するようにしましょう。ホームページに求人情報が掲載されていない場合は、問い合わせてみるのも一つの方法です。
まとめ
大阪に在住または旅行で訪れる外国人が増えており、英語を話せる看護師の需要が高まっています。少しでも英語が話せることは、履歴書や面接でアピールできる強みです。大阪府には看護師が英語力を活かせる職場が多くあるため、どのような仕事をしたいかという希望を明確にして、自分に合った職場を見つけましょう。