「内視鏡の看護師ってどんな仕事をするんだろう?気になるけど、自分に務まるか分からない」と一歩踏み出せずにいませんか?内視鏡室での勤務が未経験の人でも必要な業務を覚えれば、大阪府の病院やクリニックなどで内視鏡看護師として働ける可能性があります。今回は、内視鏡看護師の仕事内容などについてご紹介します。

内視鏡看護師はどんな仕事をするの?

内視鏡を用いた検査や治療に関わる内視鏡看護師。内視鏡は消化器がんの早期発見・治療に役立つことから、ますます需要が高まっています。大学病院、総合病院だけでなく、消化器内科クリニック、内視鏡センターなど、内視鏡看護師が働く場所もさまざまです。

内視鏡看護師の仕事内容

内視鏡看護師は、検査・治療が安全かつスムーズに進むように必要な支援を提供します。そのためには、以下のような仕事を行います。

  • 必要物品・薬剤の管理
  • 医療機器の洗浄・消毒
  • 検査・治療中の医師の補助
  • 検査・治療前後の患者さんへの説明・状態観察・処置
  • 記録作成
  • 患者さんやご家族への精神的サポート

内視鏡看護師は外来業務に近いですが、内視鏡検査・治療についての専門的な知識が必要です。万が一、検査・治療中に患者さんの状態が変わった時にも臨機応変に対応できるように、患者さんの既往歴や検査・治療による作用・副作用などをしっかりと理解しておく必要があります。

一人ひとりの患者さんへ接する時間は短いですが、内視鏡検査・治療へ不安感を抱く人も少なくありません。患者さんとコミュニケーションをとり、安心して検査・治療を受けてもらえるようにするのも看護師の大切な役割です。

大阪で働く内視鏡看護師の平均給与

大阪府で内視鏡看護師として働く場合、平均給与についても気になるかと思います。

大阪府で働く内視鏡看護師の平均給与は、総合病院とクリニックなどではあまり差はなく、常勤では月収22〜35万円パートや派遣などの非常勤では時給1500〜2200円程度 *1 です。

内視鏡室で働く場合、基本的に夜勤はありません。夜勤手当がつかない分、基本給はやや低くなってしまいます。

医療機関によって給与に幅があり、内視鏡を専門としている医療機関である程、一日あたりの処置患者数が多いため、給与がやや高い傾向にあります。高給与を求めている人は、内視鏡件数が多かったり高度な内視鏡検査・治療を行っている病院がおすすめです。

*1 各看護師求人サイトを参考に当社で集計した数値

内視鏡看護師がスキルアップや給与アップできる資格

内視鏡看護師として働く上で、さらにスキルアップして基本給を上げることも可能です。内視鏡看護師が取得できる資格には2つあります。

1つは、医師の監督指導のもとに消化器内視鏡検査・治療の介助などを専門的に行う消化器内視鏡技師

もう1つは、医師の監督を受けてカプセル内視鏡の画像診断を支援するカプセル内視鏡読影支援技師です。

この資格がないと内視鏡室で仕事ができないわけではありませんが、継続して勤務する際には専門性を高めたり資格手当で給与をアップさせられる方法として検討してもよいでしょう。

内視鏡看護師にはどんな人が向いている?

内視鏡看護師が向いている人には以下のような特徴があります。

  • 患者さんに瞬時に寄り添える人
  • 段取りよく動ける人
  • 向上心がある人
  • ワークライフバランスを大切にしたい人

内視鏡検査などを受ける患者さんは不安感を抱いているため、短い時間でも患者さんの心情を捉えて精神的にサポートすることが重要です。

内視鏡検査・治療は効率よく進めるために、段取りを立てて準備・遂行することも必要です。また、医師の手順などを把握した上で先回りして動く判断力も大切になります。

内視鏡は使用する機器もさまざまであり、技術は日々進歩しているため、専門的な知識をアップデートする必要があります。これまでに内視鏡室で勤めた経験がない人やブランクのある人でも、勉強熱心な方であれば業務を覚えていけるでしょう。学習する環境を整えるためにも、教育体制が整っている職場を探してみるのがおすすめです。

内視鏡看護師は夜勤がなく残業も少ないため、育児や介護などと仕事を両立させたい方にも向いています。パートや派遣の求人もあるため、フルタイム勤務が難しい方でも自分に合わせた働き方が可能です。

大阪府で内視鏡検査・治療の実績がある病院

大阪府には内視鏡検査・治療を行っている医療機関がたくさんあります。その中でも、内視鏡検査・治療の実績がある病院 *2 をいくつかご紹介します。

  • 大阪国際がんセンター

地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター(大阪市中央区)は、都道府県がん診療連携拠点病院であり、大阪府のがん医療を統括しています。食道がんや胃がんの内視鏡治療件数は大阪府では最多となっており、内視鏡やがんの先進医療なども学べる環境です。

  • 岸和田徳洲会病院

医療法人徳洲会 岸和田徳洲会病院(岸和田市)は、関西地方の民間病院では初めて胆道鏡を導入するなど、内視鏡検査・治療に力を入れています。大腸がん内視鏡治療件数は最多であり、胃がん内視鏡治療は2番目に多い件数となっています。

  • 大阪市立総合医療センター

地方独立行政法人 大阪市民病院機構 大阪市立総合医療センター(大阪市都島区)は、地域がん診療連携拠点病院であり、高度のがん医療に取り組んでいる病院です。内視鏡検査・治療にも力を入れており、特に大腸がん内視鏡治療を多く行っています。

  • 関西医科大学附属病院

関西医科大学附属病院(枚方市)は、大阪府北河内圏内では唯一の地域がん診療連携拠点病院であり、がん診療の中心的役割を担っています。胃がんや大腸がんの最新の内視鏡治療を積極的に行っています。大学病院のため、医療従事者の教育体制も整った病院です。

  • 大阪ろうさい病院

独立行政法人 労働者健康安全機構 大阪ろうさい病院(堺市)は、地域がん診療連携拠点病院を担っています。令和4年に新病棟へ移転し、胃がんや大腸がんの内視鏡治療など高度専門医療に力を入れています。

その他にも大阪府のさまざまな施設で内視鏡検査・治療が行われていますので、転職や復職を検討している人は各病院のホームページや看護師求人サイトなどで自分に合った職場をぜひ探してみてください。

*2 参考: がん情報サービス

    参考: 週刊朝日MOOK『手術数でわかるいい病院2023』

まとめ

内視鏡看護師は専門的な知識・技術を生かし、消化器がんの早期発見や患者さんの精神的サポートを担っています。勤務形態は日中のみであるため、育児中の人やブランクのある人でも業務を覚えてしまえば比較的働きやすい環境でしょう。やる気次第でスキルアップすることも可能なため、看護師としての働き方を検討している人は内視鏡看護師を目指してみてはいかがでしょうか?