大阪に在住の看護師の方で、復職したいけど「訪問看護で復職したいけど訪問看護の仕事内容がわからない・・・」「ブランクがあっても看護師として働けるのか不安・・・」と悩んでいませんか?

訪問看護は、利用者の自宅へ訪問し、バイタルサインや処置を行います。訪問看護師はブランクのある方や経験年数が少ない方も働くことが可能です。

この記事でわかること

  • 訪問看護の仕事内容、必要な資格や経験
  • 訪問看護のメリット・デメリット

復職で訪問看護に挑戦したい方は最後まで読んで参考にしてください。

訪問看護ってどんな仕事?

訪問看護は、利用者もしくは利用者とその家族が生活している自宅や施設を訪問する仕事です。仕事内容や、1日訪問する件数・移動手段について解説します。

訪問看護の仕事内容

訪問看護の主な仕事は下記の9つです。

  • バイタルサイン

バイタルサインや身体状況を観察し、普段の状態と変化がないかを確認します。

  • 日常生活のケア

食事や整容、排泄ケアを行います。日常生活動作(ADL)の変化を観察し、低下している場合は家族に話を聞いたり、必要に応じてチームと相談し福祉用具を検討します。

  • 褥瘡ケア

褥瘡部分の洗浄や処置、褥瘡の状態を観察します。

  • 医療処置

インスリン投与や内服薬・点滴・中心静脈カテーテルの管理、吸引を行います。

  • 人工呼吸器など医療機器の管理

人工呼吸器の設定や、機械トラブルの有無を確認します。

  • リハビリ

理学療法士と情報共有し、関節拘縮や肺炎予防の呼吸リハビリを実施します。

  • ターミナルケア

看取り時の対応方法について相談を受けたり、家族の心情の変化を観察、傾聴し、利用者と家族の希望に添える看取りができるように援助します。

  • 利用者家族への支援

利用者や家族が困っていることがないか確認し、アドバイスや必要に応じて援助します。

  • 記録

訪問でケアした内容や、家族の状況などメンバーに申し送りたいことを記録します。

「9つ」と聞くと量が多く感じますが、仕事内容は看護師として働いていたときと大きく変わらないのではないでしょうか。記録は電子化が進んでおり、タブレットで記録ができるステーションも多くなっています。記録にかかる時間も少なく、紙カルテと比較して手軽に情報を取ることが可能です。

利用者の状況が変化しているときは、記録に残すだけでなく管理者やチームメンバーと相談し、利用者が自宅で快適に生活できるよう関わる必要があります。

1日に訪問する件数は4件~5件

訪問看護で1日に訪問する件数は4件〜5件で、午前中に1件〜2件、午後に2件〜3件を訪問するケースが多いです。訪問先の利用者によって30分〜90分と訪問時間が変わるため、1日の件数も変わります。

また、訪問看護は利用者の自宅へ訪問するため、訪問先から訪問先への移動時間も考えてスケジュール管理をされています。

訪問看護の移動手段は車や原付、電動自転車です。大阪市内は電動自転車が主であり、羽曳野市や寝川市などは自動車で移動するステーションが多いです。自転車や車はステーションで貸出しているため、持っていなくても就業可能。働きたいステーションの移動手段や貸出しがあるかは確認しておきましょう。

訪問看護師に必要な資格や経験

訪問看護師に必要な資格は「看護師資格」のみです。

必要な経験も特にありません。以前は、「臨床経験が2〜3年以上」とされていました。しかし、地域で高齢者を見守ることが推進されており、未経験や経験年数が少ない方でも就業可能な訪問看護ステーションが増えています。

また、入職してからすぐに1人で訪問することはありません。最初は先輩と一緒に訪問するため、経験が少ない場合やブランクがあっても働きやすいです。慣れてくると介入しやすい利用者から1人で訪問を始めてステップアップしながら働けます。もし、1人で訪問して不安な点がある場合は電話やチャットで管理者に相談できるため安心です。

経験は特に必要ありませんが、利用者や利用者の家族と関わるため「コミュニケーション力」や「マナー」が求められます。

看護技術や知識、マナーが不安な場合は、「復職支援研修」や「訪問看護師基礎研修」を受けて、知識や技術の復習がおすすめです。大阪の復職支援研修は、大阪府看護協会ナーシングアート大阪にて年5回、訪問看護師基礎研修は、1年に1回、5月頃に行われています。働く前に研修を受けておくと、不安が軽減され復職時にも自信を持って働くことが可能です。

訪問看護師として働くメリット

訪問看護師として働くメリットは、下記の2つです。

  • 時短勤務や土日休みなど働き方を選べる
  • 1人の利用者と時間をかけて関わりを持てる

時短勤務や土日休みなど働き方を選べる

訪問看護ステーションは夜勤がないことが多く、日勤のみで働くことができます。月1回〜2回程度はオンコール対応があるため、要請時には夜に働くことも。しかし、オンコール対応は希望するとしなくてよいステーションもあるのです。

また、訪問件数が決まっているため、定時で退社できることがほとんど。もし、利用者が急変した場合は残業になりますが、急変の機会が毎日あるわけではないため、病棟と比較して残業の時間は少ないでしょう。

訪問看護ステーションによって異なりますが、時短勤務や土日休みの勤務が可能です。家庭がある場合、時短勤務から始めると家庭と仕事の両立がしやすいですね。家庭と仕事が両立できる環境や体制(オンコールや残業の有無)が整えられているのか、子どもの急な体調不良による休みに対応できるのかを確認しておくと、あなたの生活に無理のない働き方ができるでしょう。

1人の利用者と時間をかけて関わりを持てる

病院で勤務していたときは複数人受け持つことが多く、業務と時間に追われて仕事をした経験があるのではないでしょうか。訪問看護は、関わる時間が決められていますが、利用者1人と向き合って看護ケアを行えます。

あなたの理想とする看護が「一人一人に対して充実したケアをしたい」であるなら訪問看護はやりがいを感じられるでしょう。

訪問看護師として働くデメリット

メリットがあればもちろんデメリットもあります。デメリットは下記の2つです。

  • 移動が大変
  • その場で判断する能力が求められる

移動が大変

大阪市内の訪問看護ステーションは基本的に電動自転車で移動します。天気が良い日はよいですが、雨や風の強い日も電動自転車で移動するため大変と感じることがあるでしょう。

その場で判断する能力が求められる

訪問看護は慣れてくると1人で訪問します。訪問時、利用者が急変しているところに遭遇することもあるでしょう。そのときは、あなたが「利用者が急変している」ことを判断しなければいけません。

急変していると判断した後は自分で行動できることが理想ですが、慣れていないうちは難しいです。もし対応できないときは、訪問看護ステーションや管理者などに電話で指示を仰ぎましょう。困ったことがあるときはメンバーに頼って、チームで利用者を支えていきましょう。

まとめ

今回は訪問看護の仕事について解説しました。訪問看護は、復職したい看護師が働きやすい環境を整えています。慣れるまでは先輩と一緒に訪問するため、安心して働けます。

訪問看護で「復職したい」と感じたら、気になるステーションを見学して1歩を踏み出してくださいね。